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て言うほど行ってない人間の

2024 / 芦屋国際芸術映画祭③

コンペティション短編部門]

 

No.7『まなざし、まなざす』

高校2年生の美央は人に嫌われたくなくて本音をいえない。一番の友達である紗良にも何もいえないでいた。夏休みがはじまり、二人はカフェでアルバイトをすることになる。それをきっかけに美央は少しずつ変化していくが、紗良にはそんな美央の変化を受け入れることが難しかった。変化を望む美央と今のままでいたい紗良はだんだんすれ違っていく。

監督 /吉本ちひろ

 

★助演俳優賞/yukino

★市長賞

 

 

私はこういうこと経験ないけど、思春期の焦燥感とかがよく伝わる、もどかしい作品だった。

まぁ、戻ったとしてもあまり体験したくはない部類かな。

山本氏は、大好きですと絶賛。作り方が上手で俳優がナチュラルで、いい意味で力を抜いている、淡々とした思春期の映像がとてもフレッシュで、ありそうでなくて、新鮮。

 

 

 

No.8『終焉』

人生に対して「美しい死」というテーマを持って終わらせようとしている老夫婦。 「美しい死」というものが一体「何」なのか? 分かり合えているようで分かり合えていない人生についてのお話。

監督 /古庄正和

 

めっちゃ理想に走ってる感じは否めない。けど、たしかに美しく、ずっと見ていたくなるような映像だった。

縄田氏「画がとてもきれいでセリフが少なく、外国映画みたい。ただ、男と女の考え方は違うので、これは男性目線で描かれていると感じる。」

 

 

 

No.9『駕籠屋の稽古』

江戸の町の、とある小さな空き地。駕籠屋の親方が、猪吉、熊五郎という二人の新米を育成すべく《駕籠かき》の稽古をつけいてる。だが、どこか間の抜けた二人は、なかなか納得できるような担ぎっぷりにはならず、時に苛立ち、時にあきれる親方。仕方なく、手本を見せようと、親方みずから駕籠を担ぐのだが・・・。三人の男と一丁の駕籠で描く、短編時代劇。

監督 /仲野毅

 

これは、俳優の安定感で言えば一番だと思った。

動作が大袈裟だけど、それが時代劇らしさだし。オチも安定。

ヒロシニコフ氏「楽しい映画で、落語や小噺をほうふつとさせるが身振り手振りが大胆でおもしろい。」

 

 

No.10『スマホの中のエイリアン』

ある日、アイのスマホに見慣れないアプリがインストールされている。不思議に思うが、友人によるとそれは今流行りのAIアプリらしい。試しに話しかけてみるとレポートを手伝ってもらえたりと意外と便利だった。しばらく使っていると、AIアプリは突然自分から話しかけてくるようになる。そして、挙句には自分は地球外生命体だと言い始めるのだった。

監督 /川中玄貴

 

★AIAFF特別賞

 

テーマは現代的でSFでもあり、いいと思うけど、セリフや説明が多すぎてヘキエキした。

山本氏「1作品目のscenarioと並んだ感じ。言葉の情報が多く、伝えたいことは文字にすると全部わかる。エイリアンに教えるのなら、違う抽象的なアプローチをしたほうがいい。もっと“地上寄り”にしたほうがいいと思った。」

 

 

No.11『愛 LOVE Mother』

穂香は、教育虐待の母親を持ち、自分自身で未来を決めることをあきらめてきた。毎日自分を評価する採点の音が穂香を支配していく。だがある日、予期せぬ妊娠をしてしまったことで、今までの自分や、社会、家族への矛盾に目を向けていく。

監督 /常石梨乃

 

★観客賞

★グランプリ

 

ラスト、絶対これ泣くヤツやん〜反則〜と思いつつ涙してしまった。ズルいよこれは。でも、現実としてこういう家庭が少なくはないんだもんなぁ。

監督兼母親役がすばらしい。

 

石塚氏は、前日の部門のこちらも全体的にバラエティに富んだ作品が揃っていることに「これこそ映画だ」と繰り返されていた。

この映画は、序盤から安心して見られる俳優の実力の安定感。

ただ、父親を見ていて、男ってふがいないなと感じる、(監督も男友達からそう言われたらしい)男の描き方に疑問があり、離婚しておらず別居、それは伏線かと思ったら回収されなく終わってモヤモヤ。

でも力のある監督なので、がんばってほしいとのこと。

 

 

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キッズシネマプロジェクト第一弾
短編映画『ノーボーダーズ』

 

市内を横断する国道で北と南にへだてられた、あるまちの話。
その景色や空気の違いから、北と南の両者が交わることはほとんどない。
夏休みを目前とした7月。
まちの小学生の間で、山の神社に現れた謎の生物の噂がそれぞれ別の形で広がる。
北小学校では、縁結びの神様である日本シロウサギ。
南小学校では、勝利の神様の化身である大イノシシ。
市内のボーイスカウトグループの中では、伝説の妖怪「ぬえ」出現の噂が。
そうして迎えた夏休みのある日、様々な想いを胸に秘めたまちの子供たちは、 奇しくも同じタイミングで山の神社に集結することとなる。
そこで彼らが見たものは……

 

 

 

うーん。まぁ、なんというか。

北と南が分断されているというあらすじだけで、実際に越えたらおそろしい言い伝えがあるとか何もなく、オチらしいオチもなかったような。

みんな仲良くなった、がオチだったのかな。

フツーに見たら、こどもたちかわいい♪になるのだろうけど、客席の騒がしさで上映前から子こたちが嫌いになりそうになったのをなんとか抑えたような、複雑な感じ。

演技は良かったと思う。

 

 

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各賞や審査員評が次々と発表されるラスト。

が、例のキッズ&身内が再度ドタバタで、客席うるさすぎて声がかき消されて残念。

この傍若無人ぶりは、大人の責任だな。審査員にも失礼極まりない。

短編映画の数々が良かったので来年も期待したいけど、次回からは静かに鑑賞できるといいなぁ。