
なんで関西弁やねん〜
『死のキッチン』(タイ)
https://2025.tiff-jp.net/ja/lineup/film/38002CMP08
あらすじで期待していたのに、本編を見るとなんだか「?」だらけで。
まず、ベリーショートの女性と、昔、コーンという男性に犯された女性が同一人物だとわかるのにかなり時間がかかった。
何人かの女性のストーリーかと思った。
時期が違うのを髪型で表したんだろうけど、コーンにメモを渡した女性も違う人かと思ったし。
邦画で有名俳優だったら同一、に気づけるだろうに。タイだからな。
…と思ったら、Q & A では、なんとやはり違う人物を描いているのだとか。え、なんで。
どうつながるん。
しかも、字幕に関西弁が多くて。方言ってことなんだろうけど。なんだかなぁ。
そして、“先生”と呼ばれる人物が、女性がしていることを突き止めているのに、そこからの展開がけっこう年数たっているような。
キッチンに怪しい錠剤が置いてあって持ち帰るのだが、それは毒なのか、そこも明かされない。先生が調べたのかもわからない。夫の様子を映したタブレットも持ち帰るんだけど。フツーに窃盗。
あらすじに“復讐”とあるのに、連れ出された夫が戻ってきたら、嬉しそうな顔で抱きついてるのはなぜ。
愛なのか、生かさぬように殺さぬように、に喜びを感じているのか。
なんせ、タイ料理はおいしそう。
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あぁ、いつものやつだ。
『虚空への説教』(アゼルバイジャン/メキシコ/トルコ)
https://2025.tiff-jp.net/ja/lineup/film/38002CMP13
『クレーン・ランタン』『鳥たちへの説教』に続く三部作。
映像で見せて、ポエムみたいなセリフが繰り返される。
私は凝視しながらも、ただ時間が過ぎるのを待つだけ。
「映画祭ならではの映画」と聞いて、そうだな、この機会だしとは思うけど、コンペでなくていいんじゃ、というのが正直なところ。


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気持ち悪い。
『恒星の向こう側』(日本) ★最優秀女優賞
https://2025.tiff-jp.net/ja/lineup/film/38002CMP03
私にはダメだった。
子に対して言葉の虐待の数々がありながら、余命わずかで最後はお互いを思いやって愛があるでしょ、みたいなエンド。
「気持ち悪い」というセリフが多々登場、私はこのストーリーこそ気持ち悪いと思った。
冒頭の主人公の仕事のシーンも取って付けたよう。
監督の「人間には皆暴力性がある」ということを表したらしいけど、それより何より、こんな養護施設みたいな職員なら、暴力うんぬんよりも、自分が数ヶ月帰省して休んだら、施設の様子やほかの職員のことが気になって仕方がないはず。
なのにそれが一切ない。冒頭のことなどなかったかのような展開。
だいたいこの母親、こんな人格でよく仕事なんてできるなぁと。
ある種の発達障害かもだけど、娘以外には毒を吐かないのだろうか。
変な設定。
ホラ、温かいでしょ、感動するでしょ、みたいな…監督が酔ってる感じ。



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しみじみ、よかった。
ワールド・フォーカス
『人生は海のように』(台湾)
https://2025.tiff-jp.net/ja/lineup/film/38005WFC16
曽祖父〜祖父〜父〜息子・娘へとつながる物語だが。
仕方なくあきらめることも、でもあきらめられないこともあり、しかし、どこにも根が下ろせない。
アイデンティティって…と考えさせられる。
自分はマレーシア人なのか、台湾人なのか、それ以外なのか。
父は知らん間にイスラムに改宗してるし、それゼッタイお金のためやん、だったり。
親にも国にも振り回されるこどもたち。
一所懸命に仕事をしていても、「なんだ君はマレーシア人か」と見下されたり報われない。
でも、ちょっとコメディ要素があるのでエンタメ映画としてすばらしい作品だと思う。
息子はきっとわかってない、娘の苦悩が別途描かれていて、これ良かったなぁ。
その夫もイイ。
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圧倒の舞台。
『ポンペイのゴーレム』(フランス)
https://2025.tiff-jp.net/ja/lineup/film/38002CMP04
歌やピアノやセリフの力強さ、すごい。
だけど…興味が持てず、寝不足だったら確実に舟を漕いでしまいそうだった。
映像がものすごくキレイ。
知識があるといいのかも、だけどきっと、知識を得ようにも頭に入らなそうで…。