映画祭に行こう 映画館に行こう

て言うほど行ってない人間の

2018/京都国際映画祭①

f:id:uchide_eiga:20200916225442j:plain

f:id:uchide_eiga:20200916225524j:plain


10/11~14開催。


『 Bの戦場 』(日本)

おもしろかった。
マジメな目線では、主人公のような人が同僚だったらいいなぁ、と。

 

〈作品解説〉
ずっと探し続けていた「絶世のブス」に出会ったのは2017年10月、
深夜のお笑い番組でのことでした。
その異彩…、なのに人を虜にする笑顔。もうピンクのほっぺから目が
離せなかった。一目惚れのすえ、こうして映画「Bの戦場」の主演
ガンバレルーヤよしこさんしかいなくなりました。
2016年ノベル大賞(主催:集英社)に選ばれた痛快お仕事コメディ、
ゆきた志旗著『Bの戦場』。演技初挑戦で初主演のよしこさんは、
人々の幸せな瞬間を演出するウェディングプランナーを演じます。
共演には大野拓朗さん、速水もこみちさん。役柄を超えて、彼らも
撮影現場でよしこさんの虜になっていたとか…。
ブスがブスのままに、イケメン二人の間で揺れ動く、女性たちを
勇気づける夢のような映画です。
みなさんもよしこさんの虜に、ぜひ!

 

ふたりのイケメンに好かれるブスが主人公。
「見た目より性格、ってな非現実的な話でしょ」、いいや、そんなん
ではないのだ。
なんせもこみち演じる上司がB専で、「君は完璧なブスだ!!」とブス
ブス連発。ただのブスではダメなんだ、太ってるだけとか、だらしが
ないとか、そんなブスじゃダメなんだ、という力説が笑えるし、この
好みは意外とリアルだと思える。

見た目より中身、というのはまぁその通りの設定だけど、ウエディン
グプランナーとしての彼女の仕事の姿勢が真摯で、けっこう泣ける。

主人公役のよしこも、メイン脇役もすごいのだけど、途中で仕事に加
わる女性がすっごいイヤなヤツで・・フィクションだとわかっている
のに顔をしかめてしまうくらいのその演技は、すばらしいと思った。
彼女は舞台役者かな。キャストに名前がないのでわからない。

舞台挨拶はガンバレルーヤまひるも登場。速水もこみち顔ちっちゃ。
よしこはお決まりの「小雪です」「多部未華子です」をやってくれた。
そして驚いたのが「ナレーション、実は私なんです、皆さんわかりま
したか・・」まひるだった。
えーっ。彼女は1シーンだけセリフありで登場している。
なかなかいい感じのナレーションだったと思う。

 

f:id:uchide_eiga:20200916225628j:plain

f:id:uchide_eiga:20200916225711j:plain


なんか、目が光っちゃってすみません。。。

ごっこ 』(日本)


3年前の撮影だそうで、清水富美加川谷絵音・・・。
いろいろびっくり。


〈作品解説〉
大阪の寂れた帽子店には、40歳目前にも関わらずニートの城宮と、
5歳児・ヨヨ子の親子が仲睦まじく暮らしていた。実はこの二人、
他人に知られてはいけない秘密を抱えた親子だった。十数年ぶりに
城宮が実家に戻ったことを知る幼馴染で警察官のマチは、突如現れ
たヨヨ子に疑いの目を向ける。
繰り広げられる温かな日常と相反して、父娘のもろい関係性は、普
遍的な家族とはほど遠いけれども、互いに唯一無二の存在としてと
もに成長する二人。このごっこ生活に隠された事実が明かされる時、
あなたは衝撃のクライマックスに耐えられるか──。
小路啓之原作の「ごっこ」を、脚本家・高橋泉と、『ユリゴコロ
で新境地を切り開いた監督・熊澤尚人が実写映画化。娘思いであり
ながら狂気を内包した父を演じる千原ジュニアと、娘・ヨヨ子役の
平尾菜々花の渾身の演技にスクリーンから目が離せない。

 

衝撃の事実、ってあるけどほとんどの人がわかるだろう。
実際その通りなのだが、少女の体にアザとかあるわりには箸使いが
きちんとしているし歯もきれい。
そのあたりの設定が雜なのかと思ったら、どうもそうではなかった。
ちょっと意外な理由がある。

でも、意外性があったらいいってもんじゃないやろ、とも思った。
でもでも、物語の展開に引き込まれる。
しかししかし、なんでそうなるの、と個人的には疑問だった。
うーん、イイとかイマイチとかいうより、なんとも不思議な感じ。
設定はやはりおおざっぱかなぁ。不正なアレはその後どうしたのか
とか、保育園に入ってるけど無認可なのかなぁ、とか。

千原ジュニアが舞台挨拶で「いやいやまさかの清水富美加ちゃんの
登場に川谷絵音くんの主題歌、これ撮影が3年前で、ちょうどベッキー
のゴタゴタがあった頃で・・・」、自分も主人公と同じ引きこもり
だったので「いや〜、持つべきものは"せいじ"です」。会場笑い。
お蔵入りになる可能性もあったが、やっと公開できることになったと。
子役・平尾菜々花はスクリーンでも整った美人で、本物も美しくて
将来も楽しみ。ただ、5歳にしては大きいと思ったら当時9歳だった
とか。で、今9歳くらいに見えるのだが12歳のようだ。そのわりには
小さく感じたので、この子も不思議。
だから挨拶がしっかりしていたのか。顔が幼いのにこのギャップ。
ヘタなギャルより精神年齢が高そうだ。

 

『 影 』(インドネシア

いろいろと意味がわからない。テンポも悪い。
ロードムービーなのか説教系なのか、不明。


〈作品解説〉
若くて元気で勝ち組で、表向きは人生の悩みなどとは無縁かのように
見える女性エマ。そんな彼女が人生のどん底に落ちる。
同じような毎日の繰り返しに嫌気が差し、疲れ果て、ついに自らの手
で単調な生活を断ち切ろうと自殺を図る。しかし、そんなエマを思い
とどまらせたのは、せめて、あともう一回だけ、この世界を「見る」
チャンスを掴んでみよう、という思いだった。
この世界は本当に生き抜く価値があるのかどうかを確かめるため、世
界を「見る」ために日本に来て長い時間を過ごしてきたエマは、自分
の心の声を聞く旅をしにインドネシアに戻る。

 

この映画祭で外国映画を観る機会が少ないので見なくては、インドネ
シア映画で感動したのもいくつかあるし、と鑑賞。
でも、途中で一緒に来た男性はどういう関係なのかわからないし(見
逃がしたのか)、日本人小説家もなにゆえに登場してるのかわからん
(見逃したのか)。

舞台も日本からインドネシアへの切り替えがなく、わからんかった。
日本のドラマならお決まりの飛行機のシーンがあって「あぁ、海外
へ行ったんだな」とか遠方へ行ったとかわかるのだが、この映画は
それがない。
大阪のなんばで歩いていると思ったら、京都の先斗町あたりに変わ
り、なぜか次は大きな観覧車に乗っていて、次はドアをノックした
ら母親が出てくる。
え、日本に住んでる母親のところに来たのか、と思ったがどうやら
インドネシアに帰ってきたらしい。
観覧車は京都にないから梅田かな、せめて関空のシーンがあれば
わかりやすいが、なんばが最初って。日本の時系列がおかしすぎ。
ぐちゃぐちゃならせめて、どこかわからない都市ぽくしてほしい。

父親を探す、というくだりも関係者を訪ねるたびに「お父さんと
はバンドで・・」とか同じ話が延々と繰り返され、またこれか、
いつまで続くんだろうとウンザリ。
結局どういうストーリーで最後どうなったのか覚えていない。

 

f:id:uchide_eiga:20200916225844j:plain


『 美人が婚活してみたら 』(日本)

平成も終わるというのにあきれた。友人は、洗脳でもされてるん。
あ、田中圭との濃厚ベッドシーンあり。


〈作品解説〉
漫画アプリ「Vコミ」で長期間ランキング1位(累計1000万PV突破)を
獲得している人気コミックを基に、現代の婚活模様、そして女性の生
き方を描く恋愛コメディ。
映画『勝手にふるえてろ』が大ヒットロングラン中の監督・大九明子
と、キングオブコント王者で小説「甘いお酒でうがい」では平凡な中
年女性視点の日記を綴り、その独特な感性が話題となったじろう(シ
ソンヌ)が初タッグを組んだ。
キャストには黒川芽以臼田あさ美中村倫也田中圭ら実力派俳優
が集結。「婚活」を切り口に結婚、恋愛、そして女同士の友情を描い
た現代女性への応援映画。

 

主人公の女性が婚活している様子はきっと、現実的でもありコミカル
な部分もあり共感されるのかもしれない。
でも終盤で彼女と既婚友人のやりとりが、疑問で・・。
「結婚てのはね、食べたくもない白菜だって何十キロも漬けなきゃいけないの」
「しなきゃいいじゃん」
「しなくちゃいけないの、ババアの言うこと聞かなくちゃいけないの!」
「聞かなきゃいいじゃん」
「聞かなくちゃいけないの、ババアの言うこと聞かなくちゃいけないの!!
だからアンタはぜったいに結婚できない」

ババアとは姑のことだろうし、多くの既婚女性がその通り、と言うかも
しれない。でも、私には疑問だ。
主人公の「聞かなきゃいいじゃん」が正解なんだから。

だって、白菜漬けなくちゃどうなるわけ。言うこと聞かなかったら殺
されるん。それで夫婦が壊れるん。なら壊れてしまえ。
友人は、そんなに夫のことが好きで、ババアの言うこと聞かなかった
ら夫に嫌われて離婚されてしまう、そんなのイヤだ、えーん。なのか。
それだったら惚れた弱みってことだろうから、納得できる。
でも、劇中でそうだとは言っていない。
まるで普遍的な条件のように叫ぶところが大変危険である。
いつの時代なんだ。
夫に離れられたくなくて仕方ないのでなければ、ババアに従う理由
などない。なのに仲直りした主人公と友人は終盤で一緒に白菜を漬
けている。えぇー。
結婚ってそういうもの、ってまとめたいのん。イヤな話だ。
だったら、
「カレシの言うことは絶対聞かなくちゃいけないの!!
だからアンタは恋愛長続きしないんだよ」
「上司の言うことは絶対聞かなくちゃいけないの!!
だからアンタは仕事すぐ辞めるんだよ」
ってのもアリになる。DV彼氏やブラック企業の肯定と一緒じゃないか。

それと、主人公が友人になんでもかんでも詳細にしゃべるの、これ男
性が見たらイヤでは。氏名から職業から過去のことから居酒屋で大声で。

そしてラストに「手を揺らしたら歩けるよ 手を繋いだらうれしいよ」
だか詳細違うかもだけど、そんな歌を歌いながら笑顔で歩く主人公。
・・なんで。
子を持つ女性の話ならまだしも、なぜ急にこんな幼稚な歌を歌い出す。
これ意味不明。

舞台挨拶で黒川芽以が「美人、てハードルが高かったんですけど、
キャッチーといえばキャッチー、意地悪といえば意地悪なタイトルで
すよね、でも内容はチャーミングな女性が一所懸命生きているので・・」
美人、はプレッシャー、でも監督に言うと「そこじゃないよ」と。
女性監督で、田中圭とのシーンは「こちらが恥ずかしくなるくらい」
思い切りやってくれた、ふたりともプロフェッショナルだと絶賛。
(かなりスゴいっす)

婚活相手はいろいろ登場するが、レイザーラモンRGも出ていて「芸人
さんは才能のかたまり」とも。
彼のシーンだけワンカット長回しで、アドリブもあって黒川芽以もす
ごく楽しくておもしろかったと。そこはもっかい見てみたいなぁ。